もう一年も前のことですが、COCOpanをアウトドアでもインドアでもお使いのお客さまから
問合せメールが届きました。
問合せメールが届きました。
その内容は、
「キャンプでよく使っているCOCOpanを家のIHで使おうとしたら、クルクル回るようになりました」
というもの。
「キャンプでよく使っているCOCOpanを家のIHで使おうとしたら、クルクル回るようになりました」
というもの。
お~、この現象は「熱膨張」が原因か?
キャンプでの使い方も千差万別で、炭火に直置きもあるし、バーナー使いもあるんです。
鉄の調理器具には避けられない、これは熱膨張が原因。
熱膨張とは、簡単に言えば「熱の当たる方向に鉄が膨張する」ということで、
炭の火力は思った以上の高温(1000℃以上)となり、鍋の底面を下に膨張させることになります。
炭の火力は思った以上の高温(1000℃以上)となり、鍋の底面を下に膨張させることになります。
鍋底が下に膨張すれば、家で使うガス器具のゴトクに置けば何も気づかないことが多いけれど、
最近のIHは「鏡面仕上げ」となっている器具も多く、その上ではこのお客さまのおっしゃる通り、
クルクル回ることになりますよね。ウンウン…
オール電化の家も今は本当に増えています。
これは何か対策をしなければ、辿り着いた答えが『耐熱シリコンオーリング』。
以下はその対策実験の様子です。
お客さまから問い合わせいただいた内容に関する実験画像。
COCOpanの構造的課題に回答できるのか
課題:熱膨張により底面に歪みがでた!IHでくるくる回る!さぁどうする
実験:耐熱性シリコンオーリングで鍋を固定した上で発熱を確認する
※自己満足の一万越えシリアル。お客さまから状況確認のため送ってもらった。
俺のは古いタイプのIHクッキングヒーター。
放射線状に突起があるから、比較的回りにくい。
現在のタイプは鏡面仕上げになっているから表面はツルツル。
ハンドスピナー張りに回りそうな感じだ…
旧タイプのIHでも回りにくいとは言え少しは回転するから軽度の熱膨張とみなせる歪みあり。
モノタロウで購入した耐熱性オーリングを盤面に置き、
その上にCOCOpanお客さまからお送りいただいた「プレミア26㎝」を乗せ、
張った水がしっかり短時間で沸騰するかを検証した。
※これソッコー調達した耐熱シリコンオーリング。
思ってたのよりほっそ!
思ってたのよりほっそ!
※オーリングを盤面において
オーリングにより安定したプレミア26㎝は言わば、ドーナツ座布団の上のお尻。
直接IHに接着していない状態でも通常通り発熱し、張った水が沸騰するのか。
※水を張ったプレミアが沸騰させることができるのか?
※結論:全く問題なし。
電磁波は10㎜程度は飛んでいる状態なので、それ範囲内の対象は非接触状態でも問題なく発熱を確認した。
と言うことで、結構大きなポイントかと思った今回の事案、糸口が見えました!
ガンガン、アウトドアでCOCOpanを使って、3.2㎜の厚みのあるプレミアでも熱膨張が原因で底面が少し膨らみ、
家のIHでクルクル回るようになったとしても…
家のIHでクルクル回るようになったとしても…
耐熱シリコンオーリングの上で使うと何の問題もありません。
何だか聞きなれない商品名ですが、一つあたり数十円とこれは本当に安いものです。
何だか聞きなれない商品名ですが、一つあたり数十円とこれは本当に安いものです。
同じ調理器具を家でも外でも使う、と言うのは理想的です。
モノも増えて行きませんからね。
【もしご使用いただく時のご注意】
本来、耐熱シリコンオーリングは鉄鍋のために作られたものではありません。(当然ですよね…)
IHクッキングヒーターに非接触状態でも電磁波は飛び、鍋を加熱することができます。
だからこそ、センサーが温度関知をせずに、思いのほか高温になることがあります。
調理中ですので、その場を離れることはないかも知れませんが、常に鍋の状態にご注意ください。
何卒宜しくお願いいたします。
本来、耐熱シリコンオーリングは鉄鍋のために作られたものではありません。(当然ですよね…)
IHクッキングヒーターに非接触状態でも電磁波は飛び、鍋を加熱することができます。
だからこそ、センサーが温度関知をせずに、思いのほか高温になることがあります。
調理中ですので、その場を離れることはないかも知れませんが、常に鍋の状態にご注意ください。
何卒宜しくお願いいたします。
鉄製調理道具を上手にお使いいただくためのヒントになればと思います。
これからも宜しくお願いいたします!
キャンプと自宅のIHの両方での使用を考えて、購入を検討しております。
この場合、そもそもの熱膨張という現象を根本的に防ぐ手立ては無いということでしょうか。
それを避けるには、家で使うモノと、キャンプで使うモノを分けるのがよいという理解になりますね。
渡辺さま、コメントありがとうございます。
屋外で使用する際に通常使う炭火は1000℃を超える熱量になることもあり、その熱量による熱膨張を全く気にする必要がないとは言えません。
家で使用する場合はあまり気にしていませんが、アウトドアで使用する場合も炭火に入れっぱなしを注意することで、大きな熱膨張になることはないと考えています。
ウチでもギアを分ける事はしていません。
今回ご紹介したのは仮に熱膨張により歪みが出た場合の対処法であり、それほどの頻度で発生している訳ではありません。
宜しくお願いいたします。